病院で伝えたいことがうまく言えなかった…
そんな経験はありませんか?
化学物質過敏症は、症状や反応の原因物質が人によって異なるため、言葉で説明するのがとても難しい病気です。
また、病院そのものが化学物質による曝露の場になってしまうこともあり、体調が悪化してしまうことも少なくありません。
だからこそ、受診の前に少しだけ準備をしておくことが、自分を守る大切な手段になります。
01|自分の症状をまとめておく
医師に症状をしっかり伝えるため、あらかじめ自分の症状を紙などにまとめて持参するのがおすすめです。
・いつから、どんな症状が出ているか
例:「2023年の夏頃から、洗剤の香りで喉がイガイガして、息苦しくなります。その後、頭痛や倦怠感も出るようになりました。」
・どんな場面で症状が出やすいか(例:工場のにおい、洗剤の香り)
例:「ショッピングモールや、通勤中の電車内で症状が出やすいです。特に混雑した場所では呼吸がしにくくなり、早めにその場を離れるようにしています。」
・過去に行った病院とその対応内容
例:「2023年12月に△△科で、簡単な問診のあとにアレルギー検査を受けましたが、異常なしとの結果でした。」
このように、できるだけ「いつ・どこで・どうなったか」を具体的に書くと、医師も症状の全体像を把握しやすくなります。
また資料として持っていくと、医師も必ず目を通してくれます。
資料ひとつあることで、感情的にならずに伝えることができるという安心感にもつながります。
それが結果的に、診察時のトラブル回避にもつながります。
カナリアンさん自身も「きちんと伝えられた」という安心感にもつながります。
02|体調記録メモ テンプレートあり
体調が悪いときは、どうしても記憶力が落ちがちです。
「大事なことを言い忘れた…」と後から気づくこともよくあります。
だからこそ、日ごろからメモをとっておくことがとても大切です。
思い出したときにさっと書き留めるだけでも、自分を助ける大きな材料になります。
カナリアハウスでは、症状を整理して伝えられるテンプレートをご用意しました。
よろしければ、ご活用くださいね。
▽奈保子さんが記入してみました
※黄色のラインは受診後先生より言われたことを記入しています。
─[体調メモのテンプレート]────────
▽無料画像クリックしてご自由にお使いください
/CP/uploads/taityoukiroku3.pdf
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※ダウンロードしたテンプレートは私的な利用範囲内でお使いいただけます。
※営利目的にテンプレートまたはイラストを使用、複製、加工、転載、販売、および配布することはできません。
03|病院へ行くときの持ち物
病院に行く日は、「今日は動けそう」「この時期は体調が落ち着いている」と感じるタイミングを選びましょう。
予想以上に反応が出てしまうこともあるため、自分を守るグッズを持っていくことも忘れずに。
奈保子さんの持ち物リストはこちら
✅ 症状のメモ・診断書
✅ ヘルプマーク
✅ マスク2枚
✅ マスクに使うフィルター・ハンカチ
✅ ブランケット
✅ 水筒(白湯など、自分が飲めるものを持参)
病院での受診は、心も体もエネルギーを使います。
その中で「伝えられた」という安心感は、回復への小さな一歩にもつながります。
無理のない範囲で、できることから始めてみてくださいね。
あなたの声が医師にきちんと届くよう、カナリアハウスもそっとお手伝いできたら嬉しいです。